プルーフ・オブ・ライフ(Proof of Life)

 平和な日本で生活していると、まず自分が誘拐にあうと言うことは想像できない。ところが、南米やアジアの一部の国では誘拐が日常のようにおきているという。先日もコロンビアで矢崎総業の現地合弁企業副社長が左翼ゲリラ「コロンビア革命軍」(FARC)に誘拐されて、身代金約27億円が要求されているという。
 で、この映画。元軍人テリー・ソーン(ラッセル・クロウ)がチェチェンで誘拐されたフランス人の人質を助けるシーンから始まる。彼は誘拐・身代金(KIDNAP & RANSOM (K&R) )ビジネス(保険会社の一部門か?)を仕事にしているプロの交渉人なのだ。そこで何とか人質を解放することに成功し、彼はロンドンに戻った。一方、南米のどこかの国(テカラ、そんな名前の国はないが)でダムの建設をしている技師保険会社ピーター・ボーマン(デイビッド・モース)は、現場に行く途中に民族解放軍(ELN)に誘拐されてしまう。問題解決のためテリー・ソーンがロンドンから派遣されてくる。誘拐されたピーターの妻であるアリス(メグ・ライアン )とピーターの姉(パメラ・リード)は、K&Rの専門家であるテリーに望みを託す。しかし、経営不振のピーターの会社は誘拐保険を更新していなかったため、契約対象でないことがわかるとピーターもロンドンに帰ってしまう(ちなみに、帰るときはBAのフラットシートだった)。仕方なくアリスはピーターの会社の警備をやっていた男を交渉人として雇うことにした。しかし、この警備員たちがいい加減で困っていたところ、何故かアリスのことが気になっていたのかロンドンからテリーが帰ってくるのである。それから、テリーのピーター救出のための交渉がはじまる。  
  この映画は、離婚して一人身の寂しいテリーとピーターとイマイチだったアリスがなんとなく惹かれてということから話が進むのだが、そんなことあるのかな〜。まあ、映画だからいいんだけど。この交渉している間の期間は実に100日以上。細かいことで恐縮だが、その間にピーターは髭が生えたりとかしているのだが(3ヶ月以上も山で暮らしたらもっとガリガリになっているべきだが)、アリスもテリーもほとんど変化ないのは、ちょっと手抜きか?当初要求された金額はUS$300万だったのだが、結局はUS$65万でディールとなった。毎日新聞によると、外国人が被害者となる誘拐事件では、当初の要求額がUS$1,000万から1,500万とかが相場らしい。それから考えると、個人での負担であり単なる技師ということでディスカウントしてくれたということか?映画は、大してロマンスらしいもの(なんだそれは?)は特になく、どちらかというと冒頭からの銃撃戦などが、こじんまりとしたものではあるが緊迫感があっておもしろい。ということで、大作を期待すると失敗するでしょうが、2時間15分をそれなりに緊張してみることができました。ただ、テリーの英語はオーストラリア生まれと言っていたが、それにしてもほとんど米語という気がしたが、私の英語力が足りないためか? 監督は、ディアボロス/悪魔の扉(Devil's Advocate)のテイラー・ハックフォード。ジャンルは違うがディボロスのほうが、おもしろかったような気はします。原作は雑誌「バニティー・フェアー」(98年5月)に載った「Adventures In the Ransom Trade」というのにインスパイヤーされたということらしい。この映画を見てやはり、誘拐事件が大変ということはよくわかった。ロケは始めのチェチェンはポーランドで、南米シーンはエクアドルで撮影されているが、それぞれ雰囲気が出ていた。特に、反政府ゲリラがアンデスの山奥で生活しているシーンは、本当にそんな感じなんだろうという気がしました。ロンドンのシーンではシティーにあるロイズのビルも出ていて、懐かしい?。
  CNNによると、悪名高き誘拐王国であるコロンビアでは1日当りに9件の誘拐事件がおきているとか。これで通報されていないものを入れるとどれくらいになるのだろう?やはり、誘拐もビジネスだし、K&Rも十分にビジネスになるということは理解できる。コロンビア、メキシコ、ブラジル、フィリピンなどで誘拐ビジネスが盛んだそうで、そういうところにいく時は気をつけないといけないですね。 そういうことが気になる方はControl Risks Group で、いろいろと相談するとよいかも。くれぐれも、旅行に行くときは気をつけよう。

製作 / 監督 テイラー・ハックフォード
(Taylor Hackford)
以下キャスト レヴェル:R
アリス・ボーマン
(Alice Bowman)
メグ・ライアン
(Meg Ryan)

テリー・ソーン
(Terry Thorne)

ラッセル・クロウ
(Russell Crowe)

ピーター・ボーマン
(Peter Bowman)

デイビッド・モース
(David Caruso)

 

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Last updated Mar. 25, 2001
Eiji Nakaoka 1996.-01

 

 

 

映画批評